NHK クローズアップ現代: "壁崩壊で中東欧でも社会主義政権が崩壊する。あれから20年。ドイツでは「東独は独裁国ではなかった」と答えたり、「ベルリンの壁を作ったのが東独だった」ことを知らない若者が増殖中だ。東西ドイツ地域には依然、経済的な格差があるため、旧東独の親たちが現代史を真正面から伝えず、過去を美化する傾向があることが指摘される。"当時の西ドイツは一種のヒステリー状態にあった。いくら「これじゃ国家が保たないんじゃないの?」と言っても、強引に民主的にポリティカリーコレクトな「1対1」での東ドイツの併合に踏み切った。それから20年。いまでは旧西ドイツ市民の大半は、東ドイツ市民への「所得移転税制」に不満を抱き、旧東ドイツ市民の大半は、昔の「みんな一緒に」貧しかった共産体制の方がよかったと不満を抱いている。みんなを一緒にしようとしたばかりにみんなが不幸になってしまったのだ。
もともとドイツとは統一国家ではなかった。それを無理やり一緒にして「国民のアイデンティティー」などを言い出したのがヒトラー。イタリアにしても同じで、北部と南部の対立はいまだに尾を引いている。
「国民国家」は必然的に侵略国家に変化する。ドイツのみならずナポレオンのフランスにしてもそうだったし、もちろん帝国ニッポンも。ナショナリズムしか国家を一本化するすべがないからだ。今の中国もそうだが、国際平和の意味ではろくなことはない。
ニッポンも昔々は「国民的」に統一された国ではなかった。その方がよほど平和であったのだ。ヤマトタケルが頑張りすぎて無理やりエビスまでもを大和統一国家に組み込んだのが間違いの始まり。現代ニッポンに於いても、統一ドイツと同じ問題がいまだに尾を引いている。ニッポンも、地方地方にそれぞれ独立採算制度を確立し、ナショナリズムを希薄化させた方が、国際平和によほど寄与する。国のおカネはぶんどったもんの勝ちとかいう「乞食根性」もなくなる。
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